2011-11-25

ネットが必要としているもの

インターネットのひとびとは皆とても親切だ。

東に間違いがあるとすぐに指摘をし。
西に犯罪があればすぐに通報をし。
南にうまいものがあれば写真をアップロードし。
北に知らないひとがいればWikipediaをソースに色々講釈をしてくれる。

誰の顔も善意でかがやいている。満面の笑顔だ。

そんなインターネットでは、みながおもしろい記事を紹介したがっている。
たとえばFacebookの「イイネ!」ボタン、Google+の「+1」ボタンは、そんな善意が形になったものだ。

誰もが気軽な共感を求めている。

「猫が可愛かった」
「このランチが美味しかった」
「今日の仕事がたいへんだった」

そんな書き込みに、多くの同意のレスが返される。
かわいいね、おいしそうだね、たいへんだったね。

インターネットがいま必要としているものは、そういう善意だ。

それは善意であるから、別に理解されなくともよい。
それは善意であるから、別に誤解されてもよい。
それは善意であるから、別に正しくなくともよい。
それは善意であるから、別に語られなくともよい。

私たちはネットで笑顔ですれちがう。
それはもう作り笑いではない。こころからの笑顔である。

しかしそもそも笑顔というのは、空っぽなものではなかったか。
親切で清潔なインターネットが教えてくれるのは、どこにもほんとうの笑顔などなかったということである。

その笑顔に感謝しなければならない。ここが、私たちの。