2017-08-06

海をわたる瓶

日曜日なので午後から酒を飲んで書いていたらどうしようもない文章にしかならなかったので削除して、冷房の効いた室内から光ふる郊外の埃にまみれた風景をみながらこの文章を書き直している。すっかり酒が好きになってしまって、都内で開催されるさまざまな会合の飲み会に参加できないのはたいへんつまらないというかさみしいのである。だが子供がもう少し大きくなるまでは自粛ということになるだろう。

十年後、ということを考える。わたしは過去に何度もバブル期のアジアの日本人コミュニティを舞台にした作品を書いているが、戻りたいとは一ミリも思わない。いい時代だったとも思わない。最低の時代だったとしか思っていない。さらにいえば、十年前のネットはおもしろかったと思うが、そこに戻りたいとも思わない。そしていま思うのは、十年後、「あの頃は楽しかったね」と酒を飲みながらいう人間にだけはなりたくないということだ。そのためにはいま・ここでおもしろいものを書いてつくってゆかなければならない。売れないから、とか、PVが少ないから、とか、そんな言い訳をいっている場合ではない。

酔いが冷めたら新作の構想を錬らねばならないが、その前にしばらく、ネットの海を眺めている。なにもない、なにもないから、おそらくそこには救いがあるのだ。